住み替え物語

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直床工法の中古マンションのリノベーションで無垢フローリングは無理ですか!?

こんにちは!トコです

 
この記事の内容
 2022年、築33年の直床工法マンションをリノベーション前提で購入しました。
 無垢材のフローリングにしたかったのに無理!? など様々な壁にぶち当たりな がら、乗り越えて理想を叶えた方法などをご紹介します。

 

 



 

そのマンションの床は「直床」か「二重床」か

 

一概に築年数だけでも、価格だけでも、ハッキリ言えないのがマンションの構造です。

 

マンションのリフォームで無垢材のフローリングだけは絶対に諦めたくない!とお考えのかたには是非最後までお読み頂きたい内容です。

 

直床フローリングとは? 見分け方は?

直床フローリングとはコンクリートスラブの上に直接フローリング材を貼っている床のことです。

 

マンションの内覧に行かれたら、是非スリッパを脱いで全ての部屋のフローリングを歩いてみて下さい。

もし、どこか一部屋でもフワフワした感触があったら、恐らくそのマンションは直床フローリングです。

どこか一部屋でもと書いたのは、築年数が古く過去に床のリフォームをしている場合、重ね張りをしていてリビングだけではわかりにくいこともあるからです。

 

また、畳やカーペット貼りの部屋が殆ど、というマンションもその可能性が高いです。

 

二重床フローリングとは? 見分け方は?

二重床フローリングは、コンクリートスラブと床の間に空間を作って、その上にフローリング材を置いてあります。

 

フローリングのリフォーム歴がないのであれば、歩いてみてフワフワ感が無いフローリングであれば二重床の可能性は高いです。

あとは、床と窓枠の高低差が数センチ程度しか差が無い場合も二重床の可能性は高いです。

 

直床も二重床も、あくまで可能性ですので、気になる物件であれば管理会社に連絡するなどして、構造を確認してみるべきです。

 

直床と二重床 どちらがオススメ?

 

一般的に、二重床のマンションの方がリノベーションの間取り自由度が高く、無垢のフローリング材も(管理規約の範囲内で)問題なく使えるので、二重床の方がオススメです。

www.haseko.co.jp

直床構造のリノベーションの決定的なデメリット

 

我が家が購入した中古マンションは
直床フローリングでした

あらら...

 

1.間取り変更の自由度がかなり悪い

間取りの変更って、壁を移動するのではなく実は必要な給排水管を移動することなんです。床下が無い直床工法のマンションでは、建築当初に作られた配管用の窪み(もしくはコンクリートの内部)の範囲にしか配置できないのです。

 

スケルトンリノベなら自由に間取りが変えられる♪と浮かれていると大間違いです

 

2.騒音問題が発生しやすい

直床工法では一般的に遮音材(クッション)の付いたフローリング材しか使えなかった(現在は違います)のですが、直床工法で貼られた遮音材付きのフローリングは、時間の経過と共にクッション材がヘタり遮音性能が落ちていきます。

古い直床構造のマンションを歩くと、所々もろにコンクリートスラブの硬さを感じるところがわかると思います。

そうなると物を落とした時の「コツン」という音などはもろに下階に響くことになります。

 

3.いい加減なリフォームが発生しやすい

遮音材の付いた古いフローリングに、適当な業者が適当なフローリング材を重ね張りすると、もっと騒音が酷くなることもあるそうです。

 

じつは遮音材の付いたフローリングに重ね張りは厳禁(騒音拡大になる)だそうですが、知らずにやっているところは数知れず...のようです。

 

購入した我が家のマンションの床も、もはやどんなリフォームが重ねられたのかわからないような状態(部屋ごとに違う床)でした。

 

 

我が家の選択した工法

 

譲れなかった夢

 

実は、リノベーションするにあたって絶対に譲りたくない夢がありました。

それは無垢材のフローリングにすることでした。

 

遮音等級を満たさないとリフォーム不可です

マンションの管理組合(管理会社)に訪ねると、リフォームの条件を教えてくれます。

床材についてはだいたい軽量床衝撃音の遮音性能値ΔLL(Ⅱ)-4 (旧:LL-45)よりも高い遮音性能を求められます。

reno.mpl.co.jp

 

※マンション管理組合によっては、クオリティの維持のために使用する材を性能評価書と共に提出することが義務付けられているところもあるようです。

 

うちのマンションでも、フローリング材については(LL45という昔のままの表記ですが)遮音等級の条件がありました。

 

悲報!! 無垢材には遮音性がありません(泣)

したがって、直床工法のマンションに無垢フローリングをそのまま敷くことは不可能でした

がっくり...だね

 

二重床にするか?直床のままにするか?

諦めきれない私は、直床のマンションに無垢材を貼る方法を調べまくりました。

 

ホントにもうハゲるくらい調べた結果、

「二重床にする」 OR 「直床に高価な防音マットを下に敷いて無垢材を乗せる」

の二者択一となりました。

 

当時は二重床を作る材料メーカーの火災の影響や、コロナ禍でのモノ不足などか重なり、二重床にするにはかなりの期間と費用がかかることがわかりました。

 

また、二重床にした場合、トイレの床が廊下よりもかなり下がってしまうことや、ただでさえ低い天井がさらに10㎝以上低くなることなど、許容できないデメリットがあることもわかりました。

 

このような事から、遮音等級を満たす防音マットを探し回り、ようやく見つけることができたので、

 

直床のままでのリノベーションに決定しました!!

やったね!!

 

我が家が採用した防音マットとフローリング材

 

うちのマンションは性能評価書等の提出義務まではありませんでしたが、安心のために実験記録や評価書を出してもらえる物に決めました。

 

せっかくリフォームしたのに、音に気を使ってビクビク生活するのはいやですからね。

 

高いけど工事がラクで工期も身近い

ネットで施工例などを調べまくり、サンプルを取り寄せ、決定したのがこの材でした。

(サンプルの写真です)

 

表  裏

パーチクルボードを挟んで上に制振ゴム、下にウレタンチップと吸音材が貼られたものです。

 

軽量床衝撃音(物を落とした時のコツンという音など)も、重量床衝撃音(ドスンと飛び降りるような音)も減衰効果があるということでした。

 

このマットを敷き詰めて、上にフローリング材(栗の木の無垢材)を乗せていきました。

 

この防音材と無垢フローリングを選択するメリット・デメリット

良かったと思うところ(メリット)

一番は直床のままで、念願の無垢フローリングに出来たことです。

夏場などは本当に気持ちの良い肌触りで、大満足です。

 

防音材とフローリングの敷き込みはとても早かったです。

 

天井高や、費用・工期の問題で、二重床にする選択はほぼ無理だったので、この防音材に出合えていなければ無垢フローリングは諦めるしかない状況でした。

 

あのフワフワとした気持ち悪い感触の遮音フローリングにしていたら、本当に後悔していたと思います。

 

最近は大手の建材メーカーから無垢に近い感触の「挽き板」という厚めの無垢材を表面に貼り付けた遮音フローリングも発売されています。

しかし価格はかなり高く、私が選択した防音材と無垢材の組合わせより高価になりそうでした。

デメリット

1.防音材は正直なところ、かなり価格が高いです。無垢材は材により様々です。

 

2. 直貼りなのでコンクリート面が平坦でないと、当然床も平らになりません。我が家は築古だったので、やはり平らでない部分が数カ所あります(気にはなりませんが)

ですので、古い遮音材付きのフローリングを綺麗に剥がす必要があります。(その工賃と工期と処分費用が発生します)

 

3. 無垢材は湿度によって膨張や収縮が出ます。我が家も入居前の梅雨の時期には床鳴りや一部に盛り上がりが出ました。(エアコン設置後の除湿で落ち着きました)

 

4. 使用した経験が無い大工さんが殆どでしょうから嫌がられる可能性があります。

 

この防音材と無垢フローリングをオススメする人

直床のままで無垢フローリングを敷きたい人には、とてもお勧めです。

無垢フローリングはメリットばかりではありませんが、私は木工教室にも通っていたくらい「木」の感触が好きだったので、それを承知で無垢材にしました。

 

無垢フローリング以外にも、直床に「フロアタイル」を敷きたい、とか「挽き板フローリング」にしたいという人にはお勧めです。

 

さて、今日は築古の直床工法のマンションに、念願の無垢フローリングを導入した方法をご紹介しました。

 

 

他にもインテリアやリフォーム・住み替えについて様々な記事を書いていきますので、宜しければお気に入りに入れて読んでみて頂ければ嬉しいです。

 

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